人間と演劇研究所「からだとことばのレッスン」WS

『からだ入門――息を生きる』

 

  ・からだの力を抜きます

  ・からだを感じてみましょう

  ・息を感じてください

  ・こころ(意識)を休めましょう

  ・お腹から声を出します

 

 ここ二年ほど、ワークショップのテーマをどう絞っていくか、検討を重ねてきました。

 ようやくたどり着いたのが「からだ入門――息を生きる」の表題です。

 

 「からだ入門」とは態度表明です。「からだ」を、季節や時の移り変わりと同様に、二度と繰り返すことのない「いま」を生きるものとして捉え、またそのような「からだ」と繰り返し出会いを新たにしていくことが「入門」です。   

 

 「息」は、流れ合い休むことなく胎動し続ける、生命現象の基底です。その基底に根差した自他との交流と、そこに生み出される場を、「生きる」と名づけました。「息を生きる」とは、人と人とが協力しあい、共に深く生きることの出来る場を創り出すことです。

 

 他者の喜びを自らの喜びとして、他者の悲しみを自らのものとして、共感し、表現を共有し、コミュニケーションの内側に飛び込み、自己(いのち)を養うこと。繰り返し新たに自己を発見し、内側から自己を創り直すこと。他者と伴にある生を謳歌すること。自己(いのち)を愛でること。「からだ入門――息を生きる」の目指すところです。

 

 「からだとことばのレッスン」は、「いきを開く」ことを主眼としています。

 その方法として、心身二元論を超えて心身一如の思想に則って考案された、竹内敏晴(1925~2009:宮城教育大学教授、演出家)による「からだとことばのレッスン」と、野口三千三(1914~1998:東京芸大名誉教授)による「野口体操」の手法を用いています。

 

 「野口体操」は、心身の感覚を育てることを重点とし、からだの緊張をほどき、自然の原理に則った、からだの動きを学ぶ体操です。人間存在の深みに潜む自然の力を最大限活用し、自らの命を育んでいきます。野口三千三氏の『原初生命体としての人間』(岩波現代文庫)には、独自の身体哲学が著わされています。

 

 「からだとことばのレッスン」は、竹内敏晴氏自身が聾唖者として青年時代を過ごすことで培われた、言葉に対する独自の感性。また、弓の修行を通じて獲得した、禅に通じる身体観。その両者に基づき、からだとことばの一如となる地点を目指す実践の中から生まれてきたものです。竹内氏の実践を一言でいえば、「現代の流れの中で失われつつある、言葉の命を回復する」こと。『ことばが劈(ひら)かれるとき』(ちくま文庫)など、多くの著作を残しています。

 

  『からだ入門――息を生きる』は、両師との出会いから32年を経て、ようやく私の中でを実を結んだ言葉、私自身のマイルストンでもあります。

 

人間と演劇研究所 瀬戸嶋 充          (2013年9月5日)

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