12/9-体験『野口体操』WS@西荻「ていねいに、」-40



「医者は病気を治すことは出来ません。」という話を、今朝、精神科のリハビリ施設でしてきました。
病気は、医者が直すことと、勘違いしている人が多いようです。
病気を治すのは、自然治癒力です。いのちの働き自体によって、私たちは生かされているのです。
医者に出来ることは、自然治癒力=いのちの働きを応援することです。治癒力が存分にその力を発揮して、からだや心の不調やけがを直してくれるよう、私たちの身を置く環境を整えたり、行動に制限を与えたり、アドバイスし、投薬をしたりするのが、医者=医療の役割です。
医療のサービスを受ける私たちが、このことを知らずに、医者は全ての病気を治してくれるという考えを持つことは誤りです。
医療を否定するわけではありません。このような考えのもとでは、医療者と私たち被医療者の間に、治癒や健康に至るための協力関係が成り立たなくなるのです。理想を言えば、医療者と被医療者とを合わせて医療と呼ぶのが良いかもしれません。
ちょっと、難しい話になりましたが、心身の健康を誰かや何かの方法に、お任せ、丸投げしてしまうことは、片手落ちです。
自分にしかできないことが、あるいは自分で出来ることがあるのです。
野口体操では「からだに貞く」と言います。自分のからだに「いかかがですか?」とご機嫌伺いをするのです。「からだ」にはからだの言い分があるのです。からだが言葉を話すわけではありませんが、からだの内側の「感じ」に注意を向けて、言葉になる以前に動いている変化に心を澄まし、意識の縛りを緩めることが、「いまここ」に働いている、いのちの働きを活発にします。その「いのち」の働きの側から、自分の状況を観て、適切な医療や健康法のサービスを利用するのが理想です。
そうすれば、病気とその辛ささえ、自分が豊かになっていくいくための経験や手がかりとなります。協力をしてくれる医療への信頼や有難さも、そのとき本当のものになると思います。
野口体操は、土台の土台、農業で言えば、土を耕し土を作る作業です。作物として、医療の種を植えるのも、健康法や教育や芸術や・・・、何の種を植えるのも各人の自由です。生き生きとした「土」=「からだ」の上に様々な「実り」=「個性的な生き方」が育つのです。
西荻、暮らしのいろいろ「ていねいに、」のスペースでは、少人数(5名以下)で野口体操に限ってレッスンをしています。師走の忙しなさを離れて、一息つきましょう。どうぞ、気楽にいらして下さい。
(せとじま・ばん)


「野口体操」独自の身体観に基づいたボディーワークです。
ノンバーバル(非言語的)な「からだ」とのコミュニケーションについて学びます。
意識し言葉にする以前に生じている、からだの内側の変化に着目し、自分や他者とのより自然で豊かなコミュニケーションの可能性を探ります。 温もりに満ちた「ていねいに、」の空間で少人数の開催です。
レッスン模様は人間と演劇研究所ブログで発信しています。
http://karadazerohonpo.blog11.fc2.com/


◇日時 12月10日(土)18:30~20:30 毎月開催しています。
◇会場 食とセラピー「ていねいに、」(JR 西荻窪駅南口より徒歩8分、杉並区西荻南1-18-11)HP http://www.teineini.com/index.html
◇費用 5,000 円
◇定員 5名(予約制)
◇申込み問合せ メール karadazerohonpo@gmail.com にて瀬戸嶋までご連絡下さい。当日の問合せは携帯電話090-9019-7547 にお願いします。
◇その他 当日は身体を締めつけない動きやすい服装を用意してください。スカート・ジーパンは不向きです。